test1
仕事の帰り道、いつもの帰り道。ミチコは改めて川が好きだなと認識するのであった。
サーファー達が「海が好きで好きなのでたまらないすぎるぐらいたまらないのだぜ」とのたまうような、ただただ闇雲で無軌道な愛情ではない。確かに海にはそういった恋情も似合うかもしれないなと思う。なにしろ、海だ。波よ来い二千発ほど来いと歌い上げたくなる気持ちもわからないでもない。波はうず高く舞いあがり、高らかに歌いあげるのは鳥羽一郎だ。海はとてもエモいものだと言い切れるのではないだろうか。叫ぶのは海への熱い思い。慟哭にも似た魂の叫び。泣いているのか笑っているのかわからない一郎の顔。そんなものがよく似合う、それがきっと海というものなのだろうと思う。
だが、ミチコが好きなのは川だ。川にはサーファー的なものも、鳥羽一郎的なものもいはしないのだ。
叫び出しながら川へとばさばさ入っていく人物などもいない。海にはそれを許すだけのキャパシティーがあるが、川にはそれを許さない神聖さがある。闇雲に飛び込めば、顔面をしたたかに打ち付ける。それはまるで神が罰を与えているようではないか。一体なんの罪なのかはさっぱりわからないのだが、それでも罰は確実に与えられるのだ。そこにこそ川が持つ神聖さがあると思われる。素晴らしい。
などという愚にも付かない想いは浮遊し、決して着地することはない。ただの暇つぶしであり、日々の不満を出来るだけに考えないようにしたいだけである。すなわち、ただのこじつけにしか過ぎない。
ミチコはただ淡々とした想いで川が好きなのであった。川は静かである。生物のにおいが薄い川は、まるで好みのような男子のように静かに佇んでいて、ただただ自分のように淡々としているのであった。
わたしは川が好きだ。そんなどうでもいいようないいことを、改めてそう認識する帰り道であった。
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admin
コメントテスト
2 月 29th, 2008
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